--
--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2000
04.23

肝機能検査の数値の見方 GPTとGOTの正常値

春の健康診断が行われるこのシーズン。労働省の調べによると、会社の健康診断などで数値が悪く出てしまう人が多いものワースト3は、1高脂血症、2肝機能低下、3高血圧だったそうです。
(お話してくださったのは三井記念病院常勤顧問 鵜沼直雄先生です。)


肝機能の正常値


GOTの正常値は大体38、GPTは37までです。しかし、この値が少しぐらい高いからといって必ずしも悪いというわけではありません。いろいろな場合がありますので、慎重に考える必要があります。

肝機能の検査値


GOT(AST) 正常値 13~38単位
GPT(ALT) 正常値 6~37単位
γ-GTP   正常値 0~40単位

検査値はさまざまな条件で上がることもあるため、多少高いからといって必ずしも肝機能に問題があるとはいえない


GOTの正常値


GOTの正常値が13〜38単位とされていますが、例えば健康診断で39と言われたからといって肝臓が悪いということはありません。最近は誤差が少なくなったとはいえ、誤差範囲はあります。また、運動などによって上がる場合もあります。GOTは肝臓のほか、筋肉や心臓にも含まれているため、心筋こうそくで上がることもあります。


GPTの正常値


GPTは主として肝臓の中にありますので、これが上がった場合には大体肝臓に問題があるのだろうということになる基本的な検査です。非常に敏感なため、肝臓が悪くなると翌日にでも上がってしまいますが、よくなれば2〜3日で戻ります。

GPTは肝細胞の中に含まれている酵素の一つで、細胞が壊れると細胞の中から漏れ出てきます。そうなるとすぐに血液の中に入ってしまうため、血液の中の数値が上がってくるわけです。

その上がり方は、細胞の壊れ方に比例するといってもよいでしょう。軽い肝炎なら100ぐらい、中程度重い場合は500、非常に重い肝炎なら数千というように上がってしまいます。それで重症度がある程度見当がつくわけです。GPTというのは、それほど鋭敏で読み方が大事なものであるわけです。


γ(ガンマ)-GTP


一方、γ(ガンマ)-GTPというのはいろいろな場合で上がりますが、一番はっきりしているのはアルコールによる反応です。お酒を飲んだ場合には上がり、やめると下がります。ですからお酒を隠れて飲んでも、γ-GTPの値でわかってしまうわけです。

例えば、このようなケースがあります。ある主婦の方が、肝臓が悪いということで受診に来られました。γ-GTPの値から、どう考えてもアルコール性肝炎だろうと思ったのですが、その方は絶対に飲んだと言わないのです。けれども看護婦さんにひそかによく聞いてもらったところ、実は隠れて飲んでいたことがわかったのです。


やむをえず飲む場合は日本酒なら1合程度に


体に害のないアルコールの飲み方というのがありますが、医師としては、適量や安全量については言わないことになっております。飲まないのが一番よいのです。けれども、やむをえず飲む場合、この程度なら最も害が少ないだろうというのはあります。

純アルコール25グラムを、各アルコール飲料のそれぞれの量に換算した表


日本酒 1合
ビール(大瓶) 1本
ウイスキーダブル 1杯
焼酎 1杯
ブランデー 1杯
ワイン グラス2杯
カクテル 1杯

純アルコール25グラムが各アルコール飲料のどのくらいの量に相当するかを換算したものです。日本酒ならば約1合から1合半まで、ビールならば大びん1本などといったようになります。

その根拠は、肝臓のアルコールの分解能によるものです。アルコールの分解能は、どなたにも共通で、1時間に体重1キログラム当たり純アルコールが 0.1グラム分解されます。例えば体重60キロの人の場合、1時間に6グラム分解されますから、日本酒でしたら1合で約25グラムの純アルコールとなり、4時間で分解されるわけです。

アルコールが分解されていく速度は一定で、それを早めることはできません。したがって、2合飲めば8時間、3合飲めば12時間はアルコール漬けになるわけです。ですから、少なくとも4時間でちょうど分解される、ほろ酔いぐらいまでということです。

また、いろいろな統計上からも、お酒を飲むなら日本酒に換算して1合から1合半までが最も病気になることが少ないことがわかっています。
したがって、最も害の少ない飲み方は、日本酒ならば1合ないし1合半までである、ということです。


かぜや飲酒、薬を服用しているときは再検査を


検査の数値は、いろいろなことから影響を受けるため、少しぐらい数値が高いからといって必ずしも肝臓が悪いとはいえません。
かぜをひいているときも、数値が少し上がることがあります。インフルエンザの場合は全身感染ですから、治ってからもう一度調べてみることです。

検査の前日に宴会があったという場合には、翌日には数値が高いことがありますから、1週間ぐらいたってからのほうが本当の自分の値を知ることができます。また、薬によって肝臓にある程度障害を受けることがありますので、何か薬を飲んだらのならやめて、もう1度検査を受けてみることです。

相談者はGPTが高かったということですが、もしお酒を飲んでいるのでしたら、やめてみることでしょう。
検査の数値が高いのには、いろいろな原因があるのですから、簡単にすぐ肝炎だとは言えません。原因は、肥満かもしれない、お酒かもしれない、糖尿病があるかもしれない。いろいろな条件を全部チェックして、最後の診断を決めることです。


血液検査だけで判断せずに超音波検査も受ける


有効な診断方法としては、そのほかに超音波検査があります。これは絶対に欠かすことはできません。よく健康診断の血液検査だけで判断して、いいとか悪いとかいうことがありますが、それでは不十分です。肝機能が正常でも、超音波検査の映像でいろいろな変化が出る場合もあります。脂肪肝は血液検査よりも超音波検査でわかるといっても過言ではないでしょう。正常な映像と比較しますと、脂肪肝の場合は白く写ります。脂肪が白く輝くので、「輝く肝臓」と呼んでおります。


お酒を飲まない工夫


私もお酒を飲み過ぎて、体を少し悪くしたこともあります。そうしますとやはり、ある程度お酒をやめるコツを工夫いたしますね。

例えば家庭での場合は氷水でよいのです。お酒なしでの食事では何となく落ち着かないときは、氷水をちょっと飲みながら食べれば、半分ビールを飲んだ気持になり、落ち着くんですね。

パーティーでの場合は、最初から「私は飲みませんからジュースです」などと言う必要はありません。最初の乾杯で一口飲んで、あとはウーロン茶にします。自分も陽気になって酔った振りをすれば、そのうちに本当に酔った気持になるものです。ですから私は皆さんに、役者になりなさいと言っているんですよ。

トラックバックURL
http://healthtrends.blog.fc2.com/tb.php/206-10cb2acf
トラックバック
コメント
管理者にだけ表示を許可する
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。